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2015年12月12日(土)〜13日(日) MIDIの素晴らしさを多角的に知る2Days、Think MIDI 2015~MIDIがつなぐ時代と音楽~ラフォーレ・ミュージアム六本木にて開催。

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ラフォーレミュージアム六本木にて今週末、MIDIをテーマにしたイベント「Think MIDI 2015」が開催される。 展示やライブ、パネルディスカッションやセミナーを通じて、電子楽器の発展と音楽、そしてMIDIが音楽の進化に如何なる影響を与えたか、さらには将来におけるMIDIと我々のかかわりまで見通し、それらを楽しみながら学べる内容となっている。   Think MIDI 2015~MIDIがつなぐ時代と音楽~ 主催 公益財団法人 かけはし芸術文化振興財団 出演 パネラー:冨田勲 服部克久 千住明 大島ミチル 伊藤圭一 梯郁太郎 ゲスト (50音順):浅倉大介 氏家克典 梯郁夫 篠田元一 白井良明 難波弘之 西脇辰弥 増田隆宣 松武秀樹 向谷実 根岸孝旨 阿部薫 総監督:松武秀樹 音楽プロデューサー:篠田元一 企画 トート株式会社 会場 ラフォーレ・ミュージアム 六本木 日時 12月12日(土)11時00分~18時30分 12月13日(日)10時00分~17時30分 入場料 各日 一般 当日2,000円 前売1,800円 高校生以上学生 当日1,000円 前売900円 ※全て税込 中学生以下 無料 協力 一般社団法人 音楽電子事業協会(ANEI) 一般社団法人 日本シンセサイザープログラマー協会(JSPA) 楽器ハード/ソフトメーカー 都内周辺音楽大学/専門学校、都内有名楽器店 後援 文化庁(申請中)   ※イベント・スケジュールにつきましては下記のPDFファイルにてご確認ください。 https://www.atpress.ne.jp/releases/74313/att_74313_1.pdf   thinkmidi-b thinkmidi-c

【動画限定コメントあり】toe美濃がうなる!AUDIO-TECHNICA ATH-R70X

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サウンド&レコーディング・マガジン(サンレコ)2016年1月号の企画「toe美濃­がうなるAUDIO-TECHNICA ATH-R70X」。インタビューの様子を収めた動画の第3弾は、美濃氏がATH-R70Xの「モニター・­スピーカーのような高域」について語る回容。本誌インタビューでは語られなかった内容なので、動画限定コメントとしてもお楽しみください!   https://youtu.be/bcyMIVG5Ibo   [amazonjs asin="B008QWVFS0" locale="JP" title="Sound & Recording Magazine (サウンド アンド レコーディング マガジン) 2016年 1月号 雑誌"]

iPadから始まるミュージック・クリエイション in Apple Store表参道レポート

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先日Apple Store 表参道にてインストア・イベント「iPadから始まるミュージック・クリエイション」が開催された。メディア・インテグレーション畑澤崇氏のナビゲートのもと、ゲストにシンガー・ソングライター/ギタリストのヒラマ ミキオ氏を迎え、デモ演奏を交えながらiPadを使用した音楽制作ワークフローについて紹介された。多くのAPPLEファンや音楽ファンが集い、イベントは大いに盛り上がった。 apple-apogeb  

iOSデバイス対応オーディオ・インターフェースAPOGEE One

今回のデモンストレーションではギターの音をiPadへ入力するために、ヒラマ氏も愛用しているAPOGEE Oneが使用された。モノラル1系統入力、ステレオ1系統出力とシンプルな設計でありながら、24ビット/96kHzまで対応するiOS / Mac専用オーディオ・インターフェイスだ。ブレイクアウト・ケーブル経由でのインストゥルメント/マイク入力、そして本体内蔵マイクの合計3つの中から1つの入力ソースを選択して録音することができる。このAPOGEE Oneと、iPadアプリがあれば、どこでも音楽制作環境が手に入ることになる。 ヒラマ氏いわく「APOGEE Oneはコンパクトだけど音がかなり良く本気な商品」 iPadやiPhoneを使用したデモ録りに活用されているようだ。 [caption id="" align="alignnone" width="500"]Apogee One ▲ APOGEE One[/caption] APOGEEは今年30周年を迎えたカリフォルニアにあるデジタル・オーディオを追求したブランドで、 オーディオ・エンジン開発にも携わっており、APPLEと親和性が高い製品を多く開発している。 APOGEE Oneのほかにも2イン/4アウト仕様のDuet、 4イン/8アウト仕様のQuartet、さらにハイクオリティなサウンドで音楽を楽しむためのヘッドフォン・アンプGrooveは、iOSデバイスやMacで使用することができる。またMac専用モデルEnsembleのようなMac専用の本格的なオーディオ・インターフェースもラインナップしている。  

アンプ・シミュレーターPOSITIVE GRID Bias Amp

今ではさまざまな音楽系アプリが存在するが、入門用としてではない本格的なサウンドを得意とするものが多くなってきている。POSITIVE GRID Bias Ampもそのうちの一つだ。 POSITIVE GRID Bias Ampbias-amp-1 Bias Ampはアンプ・シミュレーター・アプリだが、パーツ・レベルで自由に設計できてしまうという、とてもユニークな機能を持っている。また、Mac版のソフトウェアとの互換性があるだけでなく、ToneCloudという専用サーバーを使用し、ユーザー同士とプリセット・データを共有することもできる。将来的には著名アーチストによるプリセットをダウンロードできるようになるという。 またMac版のBias Amp Professionalには、ギター・アンプの音をキャプチャーすることで、その実機と同じトーンを再現するマッチング・テクノロジーという驚くべき機能も搭載している。 apple-apogeg   Bias Amp上で設計したアンプに対して、キャビネットを選び、EQや音を拾うマイクの位置などの細かく設定し、オリジナル・サウンドを追求できるのがユニーク。ヒラマ氏がギターで音を確かめながら、畑澤氏がリクエストに応えるように理想のサウンドに近づけていった。 apple-apogec  

ペダル・エフェクターPOSITIVE GRID Bias Pedal

ギター・ペダル・エフェクターにおいてもかなり本格的なアプリが登場している。こちらも同じくPOSITIVE GRIDのアプリBias Pedalが紹介された。 POSITIVE GRID Bias Pedal bias-pedal-2 こちらもBias Amp同様、パーツ・レベルで設計して本格的なひずみ系エフェクターを独自に作成することができる。シリコン、ゲルマニウム、真空管といったパーツを選び、フィルターを使用して周波数レンジを狭めたり、電圧を選べたりと、ハードウェアさながらのカスタマイズができる。 apple-apoged   さらにMAC版のBias Pedal Desktopは、Bias Amp Professional同様に実機からキャプチャーして同じトーンを再現するマッチング・テクノロジーを搭載している。また、iOSアプリとも互換性があり、ユーザー同士とプリセットも共有できる。  

アプリGarageBandを使ってギター・レコーディング

ipad-garage-band iOS 7でInter-App Audio機能が搭載されたことにより、音楽アプリ同士を組み合わせて使うことができるようになった。この機能を利用して、ヒラマ氏によるギター・プレイをBias Pedalで作ったペダル・エフェクターを通し、DAWアプリGarageBandでレコーディングするデモンストレーションが行われた。最小限の機材システムを使い、シンプルな工程で作品を仕上げられることが実感できた。   ipad-app   このように現在は、遊びの延長ではなく実際の制作で十分使えるレベルのクオリティを備えたアプリが多く存在する。既にデモ録りや、楽曲のラフ・スケッチにiPadやiPhoneを活用しているヒラマ氏は「ツアー先でも最小限の荷物で音楽制作環境が整うので大変助かっているという。今回使用したPOSITIVE GRIDのアプリはこのまま最終のオケで使いたいと思えるぐらいレベルが高く驚いた」 ナビゲーターの畑澤氏も「Macの音楽制作環境を語る上で重要な環境ではあるが、手軽に使える音楽制作ツールとしてさまざまなiOSアプリがそろっていることは便利で良いことだと思う」と語っていた。 [caption id="" align="alignnone" width="633"]apple-apogef 新しく発売されたiPad Proについて語る畑澤氏、ヒラマミキオ氏[/caption] イベントの最後には発売されたばかりのiPad Proについての話題に。畑澤氏は発売日と同時に購入し、大変気に入っているという。 すでにGarage Bandのアプリの鍵盤が2段表示になっているといった例のように、画面が大きくなったメリットを生かして、さまざまな音楽アプリが登場することだろう。APPLEと音楽制作環境との関係がどのように発展していくのか今後も注目していきたい。   [caption id="attachment_49931" align="alignnone" width="633"]apple-apogeh 店頭に並んだばかりのAPPLE iPad Pro[/caption] [caption id="attachment_49932" align="alignnone" width="633"]apple-apogei iPad Pro+GarageBandでは画面の広さを生かして鍵盤が2段階表示可能に[/caption]  

関連リンク

APOGEE 日本語Webサイト http://www.apogeedigital.jp/ POSITIVE GRID日本語Webサイト http://www.minet.jp/brand/positivegrid/ POSITIVE GRID Bias Amp iPadアプリ https://itunes.apple.com/jp/app/bias-amp/id711314889 POSITIVE GRID Bias Pedal iPadアプリ https://itunes.apple.com/jp/app/bias-pedal/id1020011770 ヒラマ ミキオFacebook https://www.facebook.com/mickeyhirama Apple Store 表参道 http://www.apple.com/jp/retail/omotesando/   Text by Taisuke Ichihara.  

D5の音質はそのままに指向性をカーディオイドに変更したモデルAKG D5C発売

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ヒビノは、ダイナミック型マイクロフォンAKG D5 Cを2015年12月11日より発売する。 すでに発売中のD5の音質はそのままに、指向性をカーディオイドに変更したモデルで、優れた音響性能を備えたクオリティーの高い収音が可能。同時にON/OFFスイッチを備えたD5 CSも発売される。   【お問い合わせ先】 ヒビノプロオーディオセールスDiv. TEL:03-5783-3110  FAX:03-5783-3111 製品情報Webページ http://proaudiosales.hibino.co.jp/information/3339.html  

機材をしっかり保護できるカバーDECKSAVERにApollo Twin、DJM-S9用など新ラインアップが追加。

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サウンドデプトはDECKSAVER新製品5アイテムを発売した。 DECKSAVERは、タバコの煙やドリンクこぼれ等の厳しい現場環境の中でも機材をしっかり保護できるように開発されたカバーブランド。防弾ガラス等で使われるポリカーボネイト素材を採用し、なおかつそれぞれの機材にあわせた設計により、抜群のフィット感と強靭、軽量、薄型を実現している。  

新ラインナップ5アイテム

DS-PC-APOLLOTWIN (UNIVERSAL AUDIO Apollo Twin専用)

deck-apollo 推奨販売価格 4,500円前後  

DS-PC-DJMS9 (PIONEER DJM-S9カバー)

deck-s9 推奨販売価格 8,500円前後  

DS-PC-MX1 (ROLAND AIRA MX-1専用)

deck-mx1 推奨販売価格 8,500円前後  

DS-PC-TTM57II (RANE TTM-57II専用)

deck-ttm 推奨販売価格 8,500円前後  

DS-PC-KONTROLS5 (NI Traktor Kontrol S5専用)

deck-s5 推奨販売価格 8,500円前後   【お問い合わせ先】 サウンドデプト http://sound-dept.jp/ 製品情報Webページ http://sound-dept.jp/?mode=grp&gid=933363&sort=n  

坂本龍一が復帰第一作に選んだ 山田洋次監督「母と暮せば」のサウンドトラック

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昨年、中咽頭がんのため、一切の活動を休止し治療に専念していた坂本龍一。幸いなことに病は癒え、このたび復帰第一作として12月12日に封切られる映画「母と暮せば」(監督:山田洋次、主演:吉永小百合)のサウンドトラックを制作した。東京オペラシティ・コンサート・ホールにて東京フィルハーモニー管弦楽団を自ら指揮し、さらには合唱曲をフィーチャーするという新機軸もあって、そのサウンドは以前にも増して深みが加わっている。ここでは本人ならびにエンジニアリングを担当したzAk氏にインタビューすることで、このサウンドトラックの制作過程について迫ってみることにしよう。また、取材直前に「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」でアカデミー賞を獲得し、今世界で最も注目されている監督であるアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥの新作「レヴェナント:蘇りし者」(主演:レオナルド・ディカプリオ)のサウンドトラックも手掛けたというニュースも飛び込んできた。まさに完全復活を印象付けている坂本の力強い言葉を紹介していこう。

(Photo: ©Wing Shya / Red Bull Studios Tokyo except * Unknown soul inc.)

interview 坂本龍一

Pro ToolsとSibeliusを連動させデモとスコアを制作していく

── 病気から復帰されて最初のお仕事が映画音楽になったわけですが、これまで坂本さんが手掛けられてきたものと大きく異なるのは、原民喜さんの詩「鎮魂歌」をもとにした合唱曲が重要な位置を占めていることだと思います。山田洋次監督から最初に“歌ありきの映画音楽を作ってくれ”というオーダーだったのでしょうか?

はい、その通りです。しかも、それを長崎市民に歌ってもらうのを撮影するため、撮影に入るかなり前に合唱曲を仕上げる必要がありました。

── 映画音楽に限らず、坂本さんは器楽曲を作ることが多いですから、かなり勝手が違ったのではないですか?

ええ、とにかく詞先で音楽を作るというのが久しぶりで。それこそ高校三年生のときに吉本隆明さんの詩に曲を付けたりとか、北野武さんのために谷川俊太郎さんの詩に曲を付けたくらいしか思い出せないですね。

── いずれも音楽のために書かれた“詞”ではないですよね。それにメロディを付けるのは難しい作業だったのでは?

確かに難しいですけど、日本語にはもともと言葉の上がり下がりがあって、例えば“な・ま・え”とか“わ・た・し”というように、言葉はメロディを内包しているんですね。それらを注意深くたどって、音楽的なメロディに移し、自分のハーモニーの中に落とし込む作業です。

── 歌曲であることが制約となり、坂本さんがこれまで器楽曲で得意としていたメロディ・ラインを封じられたということはありましたか?

多少はありますね。技術的に言うと音域の問題がありますから、自分の好きな通りにメロディを作っていくと歌えなくなってしまう。なのでメロディを移調して歌えるようにしたりしましたが、それはまあ制約というよりは面白い作業でした。

── 結果として出来上がったのはとても美しいテーマ曲でした。荘厳でありながら暗過ぎず、救いがあります。

そもそも詩自体が非常に重たいので、そのままだとものすごく暗い音楽になってしまう。実際、この形になる前にものすごく暗い曲ができてしまって、自分でボツにしました。監督からもなるべく明るくという指示もありましたしね。映画全体に言えることですけど、重たいテーマなんだけれども、これまでの山田監督の映画と同じように家族みんなで楽しめるものにと。

── 実際の作曲方法についてうかがいたいのですが、まずはピアノで行ったのですか?

ええ、最初の音を選んでいく段階はピアノで、ハーモニーについてはYAMAHA MotifやSEQUENTIAL Prophet-5を使って、AVID Pro Toolsにデモとして録っていきます。

── Pro Toolsにはオーディオだけ録るのですか?

オーディオもMIDIも両方録っていきます。それである段階からPro ToolsのMIDIデータをAVID Sibeli
usに読み込み、そこから譜面を起こしていきます。

── それがオーケストラ用のスコアになっていく?

はい、そうです。最終的なスコアの清書まで自分でやっています。普通そういう作業は専門の方に任せるんでしょうけど、やっぱり自分で譜面を書かないと自分の音にならない。ソフトを使っているわけですから自筆というわけでもないですが、それでも音が違う(笑)。

── 作曲はニューヨークのプライベート・スタジオで?

監督からなるべく自分の側で作業してほしいと言われたので、東京のレッドブル・スタジオで作業をしました。でも、実は命令に背いて半分くらいのデモはニューヨークで作ってしまいました(笑)。

── 作曲の段階では映像の編集は終わっていた?

テーマの歌曲は別として、僕が音楽を作り始めた時点で編集もほぼ済んでいましたね。

── その編集済みの映像をもとに、どのシーンにどういう音楽を付けるかは監督とすり合わせを?

ええ、3月くらいに打ち合わせしたんですが、監督は僕の過去の音源を聴き込んでおられて、いろいろなシーンにそれらを当てはめていた。これまでにやった映画音楽に加え、『out of noise』に入っているプロセッシングしたような音楽もはめていたので、びっくりしたと同時に少し安心もしました(笑)。

── でも、仕上がりを聴くとプロセッシングされたサウンドは少なく、オーケストラがメインでしたね。

それは僕の判断です。やっぱりこの映像には生楽器の方が合うなと。

── オーケストラのアレンジを進めていく際には、どんな音源を使いましたか?

Motif以外だとNATIVE INSTRUMENTSのライブラリーやVIENNA Vienna Symphonic Libraryなどのソフト音源。あと、「B29」にあるような生楽器とは別の音は、NATIVE INSTRUMENTSのReaktorを多用しています。レッドブルのスタジオでそれこそ鶴の機織りみたいにこもって作業を進めました(笑)。 [caption id="attachment_50570" align="aligncenter" width="650"]▲東京オペラシティ・コンサート・ホールで合唱の収録風景。坂本は指揮台に用意されたモニターで映像を見ながら指揮をしていた ▲東京オペラシティ・コンサート・ホールで合唱の収録風景。坂本は指揮台に用意されたモニターで映像を見ながら指揮をしていた[/caption]  

指揮はミキシングに似たファイナル・タッチの作業

── 今回、エンジニアにzAkさんを起用されました。

はい、今回の音楽はデリケートでセンシティブなものでしたので、鋭敏な耳を持っているエンジニアにお願いしたかったんです。

── 録音機材は何を使ったのですか?

AVID Pro Toolsに32ビット/96kHzで録っていきました。

── 2009年のソロ『out of noise』、2010年の大貫妙子さんとのアルバム『UTAU』はいずれも24ビット/48kHzで録音されていたので、坂本さんはハイサンプリング・レートに興味が無いと思っていました。

興味が無かったわけではなくて、作業が遅くなるのがイヤ……これまでに何度もMacがクラッシュしてデータを失っているのがトラウマになっているので、無理のないスペックで作業をしたいんです。

── では、マシンのスペックがもっと上がっていけば、さらにハイサンプリングなフォーマットで行きたい?

ええ、いまだに自分の出している音を記録しきれていない感覚がありますから、本当はPro Toolsを192
kHzで使いたいし、DSDで録音したい。それに対応するため自分のスタジオの卓もアナログのSSL XL Deskにリプレイスしました。

── レコーディング場所についてですが、ピアノとオーケストラは別のところで行ったのですか?

はい、ピアノは主に乃木坂のソニーで、それを録り終えてから、東京オペラシティ・コンサート・ホールでオーケストラのレコーディングを行いました。

── オーケストラをホールで収録するのは、やはり響きを求めてということでしょうか?

そうです。よく僕は音色からインスピレーションが与えられるっていう話をしますが、響きからのインスピレーションも大きいのです。響きがあってこその音楽なので、演奏のためにも作曲のためにも重要です。

── 東京オペラシティはこれまでもピアノ・ソロのコンサートでも使用されましたが、好きな響きなのですか?

好きです。残響が長いんですけど、録音してみると意外と邪魔にならない、不思議なところですね。

── オーケストラ収録に際しては坂本さんが指揮をされていました。病気から復帰されたばかりで一日中指揮をされるのは大変だったのでは?

はい、疲れましたね(笑)。それでも音の出方、音の切り方、フレーズの作り方というのは、作った人間にしか分からないところがあるので。指揮はミキシングに似ていて、まさにファイナル・タッチの作業なので、下手でも自分でやった方がいいですね。

── 収録の際はそれぞれの音楽が付く予定のシーンを見ながら指揮をされていました。

セリフのタイミングとかカメラの動きとか、いろいろなことが関係してくるので、Pro Toolsの映像トラックにシーンを読み込んでそれを見ながら。

── そこにクリックは入れてあったのですか?

曲によってはガイドとしてのクリックは入れてありました。でも、オーケストラのメンバーには送っていないのでクリックを聴いていたのは僕だけ。ですからクリックが無い方が演奏が良くなると判断したら、ヘッドフォンをはずしてやりました。

── メイン・テーマのピアノ入りバージョンは、先に乃木坂で録ったピアノを聴きながら指揮をしたのですか?

そうです。あれはもともとクリックを入れてなかったから大変でした。ピアノを弾いたときの自分の息遣い……僕は鼻息が荒いのでそれを頼りに指揮を(笑)。

── ミックスはどちらで行ったのですか?

Bunkamuraです。映画用に5.1chサラウンドを先にやり、それから2chミックスを。今回はzAkさんの希望でPro Toolsに録音した音をすべてフェーダーに立ち上げ、リバーブもアウトボードを使ってミックスしました。

── 内部だけのミックスとは音が違うのですか?

ええ。ただ、いい場合と悪い場合とがあります。僕はどちらのやり方でもいいですね。

── ポストプロダクション作業には立ち会いましたか?

本当はそうしたかったんですけど。スケジュールの都合で今回はお任せしました。5.1chのミックスで自分の世界は出来上がっているわけだし、ポスプロのミキサーがいろいろコントロールできるようにステムにいろんな要素を書き出して渡したので。まあ、音楽の中身をいじられるのはそんなにいい気はしませんけど、音楽とセリフ、音響効果とのバランスは彼らの仕事なので、僕が口を出せることではないですから。

── スケジュールの都合とは、すぐにイニャリトゥ監督の新作にかからなければいけなかったからですか?

そうです、休む間もなく(笑)。東京での作業のあとにシアトルに行ってオーケストラの録音をして、その後、ロサンゼルスでシンセをダビングしつつ5.1chのミックスをして、その後、また変更があったのでシアトルにもう一回行ってオーケストラを録音して、またロサンゼルスでそれをミックスして……(笑)。

── 2つの映画を続けて手掛けられていかがでしたか?

山田監督がミーティングのたびに「バードマン〜」の話をするんですよ、あれはすごい映画だって。その監督の次回作で僕が音楽をやるんですって言い出せなくて……だから“やられたー”と思っているでしょうね(笑)。でも、80歳を超えてなお他の監督の作品に刺激されているっていうのはやっぱりすごいですよね。そんな山田監督とイニャリトゥ監督という2人の映画音楽を続けてやれたのは本当に光栄なことでした。 [amazonjs asin="B016BKOCAG" locale="JP" title="オリジナル・サウンドトラック「母と暮せば」"]  

interview zAk

[caption id="attachment_50571" align="aligncenter" width="650"]f *[/caption]

ビット・デプスが高い方が音の前後の距離感が出やすい

 ── zAkさんはMERGING TECHNOLOGIES Pyra
mixを使ってDSD録音することも多いですが、今回Pro Toolsを選択したのはなぜですか? まずチャンネル数の問題と、DSDだとミックスをするのが結構大変なんです。坂本さんは普段Pro Toolsで作業をしているから、Pro Tools上でできることを求められても、Pyramixでできないこともある。もちろん工夫すればできるけど、それに時間がかかるはイヤなので。

── すべての現場にPro Toolsを持ち込んだのですか?

いや、それぞれのスタジオに用意されていたものを使いました。ただ、どの現場にもNAKEDのPro Tools用Digi Cableを持ち込みました。

── それを使うとどうなるのですか?

解像度が上がります。経験上、外のスタジオを使ってPro Toolsで録音をするとき、そこで聴くと音がクリアでいいけど、自分のスタジオではあまり良くないことが多くて。だから、最初から解像度を上げて録るようにしているんです。

── フォーマットとしては32ビット/96kHzで行ったそうですが。

はい、最近僕はずっとそれでやっているのと、坂本さんも同じフォーマットで作り始めていましたので。ビット・デプスが高い方が音の前後の距離感が出やすいんです。もともと僕は立体的な音が好みで、16ビットだとそれは出にくくて、24ビットでまあまあ、32ビットにするとかなりいい感じになります。サンプリング・レートについては192kHzだと縦が広過ぎるんです。のっぺりして、もうちょっと密度が欲しくなる。今は96kHzがちょうどいいですね。もしかしたらオーケストラは192kHzの方がいいかもしれないですけど、坂本さんの音楽ってクラシックがベースにありつつも、ポップな要素が強いから192k
Hzだとちょっと違うかなと。

── I/Oは何を使いましたか?

今回は全部AVIDのHD I/Oです。若干派手目ですが、今、アメリカで一般的に求められる音になります。  

坂本さんのオーケストラ・アレンジはオペラシティの響きに合っている

── ピアノの録音に使ったマイクを教えてください。

坂本さんのピアノにはAKG C12が合っているのでそれを2本と、そのステレオ・バージョンであるC24をちょっとオフ目に立てて、あとはDPA 4011を2本、そしてSCHOEPS CMC64をペアで。

── マイクは一度セッティングしたらそのままですか?

ええ、替えません。例えば、坂本さんがブースのヘッドフォンやコントロール・ルームのモニターで聴いてハイのアタックが強過ぎると思った場合、“マイクの位置を動かしましょうか?”って言っても、“いや、弾き方を変えてやってみる”って。一番正しいやり方ですね。本当はみんなにもそうしてもらいたい(笑)。

── 「あんたは元気って」という曲のように、ピアノの高音のパートにだけリバーブがかかっているものはオーバーダブしているのですか?

あれは坂本さんの弾き方とリバーブの設定でそうなっていて、オーバーダブではないです。リバーブもBRI
CASTI DESIGN M7のかけ録りですね。

── 東京オペラシティでのオーケストラ収録に使われたマイクを教えてください。

デッカ・ツリーにはB&K 4003を3本。あとはバイオリン、ビオラ、チェロにCMC64とNEUMANN KM
84I、木管楽器にSCHOEPS CMC54V、ホルンにNEU
MANN TLM49、トランペットとトロンボーンにNEUM
ANN TLM103、パーカッションにAKG C414 EBといったところ。合唱にはNEUMANN U87AI、SCHOEP
S CMC64。全部で40chくらいかな。

── 収録音の確認はホールでは大変だったのでは?

そうですね。なのでMUSIKELECTRONIC GEIT
HAIN RL901KとRL904を持ち込んでもらって……レッドブルから乃木坂、Bunkamuraまで全部それらが用意されました。それは坂本さんの希望でもあるし、僕の希望でもありました。

── 今回、ミックスはどのようなやり方でしたか?

サラウンド・ミックスを作らなければいけなかったので、BunkamuraのSSL SL4000Gの2種類のパンでフロントとリアのステレオにして、あとはセンターとサブウーファーのバスを別に用意して5.1chを。それと同時にその5.1chをPro Toolsに取り込みつつ、内部でサミングしてステレオ・ミックスも作りました。モニター・コントローラーにGRACE DESIGNのM906を用意して、それぞれのミックスを切り替えながら確認して。

── 卓でEQはかけたのですか?

ほんのちょっとかけました。ローパスだけとか。コンプは使いませんでしたね。

── アウトボードは先ほどのM7だけですか?

TC ELECTRONICのM6000も使いました。あのリバーブの感じも欲しかったので。

── プラグインは使いましたか?

ほとんど使っていないですけど、1曲だけ「回想」というタンゴの曲で、最初はラジオから流れているような音にする部分はAUDIO EASEのSpeakerphone 2を使いましたね。

── プラグインもあまり使わずということで、ミックスはほとんどがバランスを取る作業だったのでしょうか?

そうですね。ただ、結構編集はしています。オーケストラを録り終わった晩に、自分のスタジオで、テイクのチェックして……やっぱりああいう現場だと意図しないノイズが乗ったりするので良い部分をつないでいます。合唱も長崎市民の方が歌っているものと東京オペラシティで録ったものがあって、それを合わせるためにずらしたりタイム・ストレッチをかけたり……そういう作業はPro Toolsでないとできませんでしたね。

── 仕上がりとして、とてもいい音でした。

僕はいつも出てきた音をそのまま録るように心掛けています(笑)。でも、坂本さんも気に入ってくれていました。坂本さんの弱音が美しいアレンジにオペラシティは合っているんですよね……あれでもっと音量が大きかったり音数が多いと飽和したんじゃないでしょうか。 [caption id="attachment_50572" align="aligncenter" width="650"]▲乃木坂スタジオでのピアノ収録では、AKG C12×2C24、DPA 4011×2、そしてSCHOEPS CMC64が立てられた ▲乃木坂スタジオでのピアノ収録では、AKG C12×2C24、DPA 4011×2、そしてSCHOEPS CMC64が立てられた[/caption] [caption id="attachment_50573" align="aligncenter" width="650"]▲東京オペラシティ・コンサート・ホールの楽屋通路に仮設されたコントロール・ルーム。ずらりと並べられた卓はSTUDER 962-16で、モニター・スピーカーは外側がMUSIKELECTRONIC GEITHAIN RL901Kで、内側がRL904 ▲東京オペラシティ・コンサート・ホールの楽屋通路に仮設されたコントロール・ルーム。ずらりと並べられた卓はSTUDER 962-16で、モニター・スピーカーは外側がMUSIKELECTRONIC GEITHAIN RL901Kで、内側がRL904[/caption]  

80年代を席巻したフェイズ・ディストーション方式のシンセサウンドを受け継ぐソフト・シンセUVI Cameo発売

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UVIは、特徴的なサウンドで80年代を席巻したフェイズ・ディストーション(PD)方式のシンセサウンドを受け継いた3つのインストゥルメントによるコレクションCameo(カメオ)を発表した。 cameo_1 CASIOのクラシック・シンセCZ1、CZ101、CZ1000、CZ2300S、CZ3000、CZ5000を継承したサウンドから、新世代のPDシンセ・サウンドまでをカバーできる。  

UVI CAMEOに含まれるインストゥルメント

Cameo CZ

オリジナル・ハードウェアからデザインされたカスタム・パッチを豊富に含んだシンセサイザー。

Cameo CX

クラシック・シンセと最新のデジタル処理を融合できるデュアル・レイヤー・インストゥルメント。

Cameo CM

Falconのウェーブ・テーブル・オシレーターとDSPシェイピング・ツールを装備したデュアル・レイヤー仕様のPDシンセサイザー。

ただ今Cameo発売を記念し、半額以下の特別価格にて販売中(2015年12月14日まで)

製品情報Webページ http://www.uvi.net/jp/cameo.html 販売サイト https://beatcloud.jp/product/592

クリスマスをより楽しく!LITTLE BITS Holiday SetをKORGオンライン・ショップで限定発売

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コルグは、クリスマスをより楽しむためのLITTILE BITSのホリデー・セットをコルグ・オンライン・ショップ限定で発売した。LITTILE BITSとは、磁石で接続できるので基板同士をつなげるだけで電子工作を行え、楽しく学べるオープンソースのライブラリーで、今回限定発売されたHoliday Setはクリスマスの工作のために画用紙やシール、取扱説明書を付属し、LITTLE BITS入門用として最適な内容となっている。 ■ SoundTrigger Set - 音で光らせよう!  soundtriger 内容: SOUNDTRIGGER x 1 BRIGHT LED x 1 POWER MODULE x 1 (USB POWER または POWER & BATTERY + CABLE)   ■LightSensor Set - 明かりで光をあやつろう! lightsensor 内容: LIGHTSENSOR x 1 LIGHTWIRE x 1 POWER MODULE x 1 (USB POWER または POWER & BATTERY + CABLE)   ■Expansion Set - もっと楽しく! Holiday Setを音や点滅でもっと楽しむための拡張キット ※この商品単体では回路が完成しません。 expantion 内容: BUZZER x 1 WIRE x 1 PULSE x 1   LITTLE BITE Webページ http://jp.littlebits.com/  KORGオンライン http://www.korgonline.com/products/list.php?category_id=80

Thunderboltオーディオ・インターフェースFOCUSRITE Clarett 2pre発売 

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ハイ・リゾリューションは、Thunderboltオーディオ・インターフェース、FOCUSRITE Clarett 2preを2015年12月19日より販売を開始する。 FOCUSRITEのISAマイク・プリアンプをモデリングする”Air”機能を搭載した2基のマイクプリ、ADATインを備えた10イン/4アウト仕様。高音質・低レイテンシーを実現している。付属の Focusrite Control を用いることでスタンド・アローンで使用することも可能。さらに豊富なプラグインも付属する。 [caption id="attachment_47886" align="alignnone" width="650"]clarett2pre-a 2チャンネルのアナログ入力と8チャンネル分の入力が可能なADAT入力が特徴的だ。[/caption] FOCUSRITE Clarett 2preページ http://www.h-resolution.com/focusrite/clarett2pre.php ハイリゾリューションストア価格:65,000円(税別)

e-onkyo music、プライスOFFや豪華プレゼントが当たる年末年始キャンペーンを開催。

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オンキヨー&パイオニアイノベーションズは、ハイレゾ音源配信サイトe-onkyo music設立10 周年を記念した年末年始キャンペーンを開始した。ポイント UP やプライス OFF、豪華プレゼントなどが用意されている。 ■キャンペーン内容 ・e-onkyo musicで購入した全アイテムがポイント10%アップ ・セレクト・アイテム約500タイトルが最大50%オフ ・期間中、e-onkyo musicでご購入し、アンケートに答えて頂いた方の中から抽選で豪華アイテムをプレゼント。 ・期間中、Twitterアカウント(@eonkyoMusic )をフォローし、当キャンペーン告知ツイートをRTした人の中から、抽選で3名様にe-onkyoポイントを10,000ポイントプレゼント。(要無料会員登録)。   ■キャンペーン期間 2015 年 12 月 14 日(月)正午 ~ 2016 年 1 月 15 日(金)正午まで ■ e-onkyo music 2015-2016 年末年始キャンペーン・ページ http://www.e-onkyo.com/news/387/        

デジタル・フィルターを搭載したポータブル機器向けDAC、RESONESSENCE LABS Herus+発売

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カナダのオーディオ・ブランドRESONESSENCE LABSより、ポータブル機器向けDAC新製品「Herus+」(ヒールス・プラス)が2015年12月19日に発売される。 [caption id="attachment_47935" align="alignnone" width="600"]HERUSP_button Rロゴを押すことでフィルターの切り替えが行われる。またロゴを数秒間押し続け、LEDを消灯させることで超低消費電力モードになる。[/caption] Resonessence Labsの最も小さなボディのヘッドフォン出力付きUSB DACとして誕生したHerusに、DAC標準のSabre Fast Roll-Offフィルターのほかにオリジナル設計のMinimum Phase IIRとApodizingのデジタル・フィルターを搭載し。また、超低消費電力モードを搭載し,HERUSよりも長時間のリスニングが可能となった。(約25%アップ) 製品ページ http://www.resonessencelabs.jp/products/herus-plus/ 希望小売価格:オープン価格(実売は6万円台後半となる予定)

更なる進化を遂げたアコースティック・ギター専用ソフト音源、MUSICLAB Real Guitar 4

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SONICWIREはMUSICLABのアコースティック・ギター専用ソフト音源Real Guitar 4のダウンロード販売を開始した。 新バージョンでは、ギターの伴奏を簡単に作り出すことが出来るソング・グローバルモード、ギタリストが演奏しているような人間味を加えることができるHumanizeオプションが搭載している。 ※クリーン・トーンのみを収録しています。 REAL GUITAR 4製品ページ http://sonicwire.com/product/39521?from=nl151211

UVI Falconの実力に迫る!UVI音源セミナー&ライブレポート in 宮地楽器神田店 Zippal Hall

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2015年12月4日(金)宮地楽器神田店2F Zippal Hallにて、先日発売されたソフトウェア音源Falconを中心としたUVI製品のデモンストレーション「Falconで魅せる!UVI音源を使ったライブ&セミナー」が行われた。 [caption id="" align="alignnone" width="480"]uvi-repo2 平日のイベントであったが多くの人が集まり盛り上がった。[/caption]  

UVI Falconとは

[caption id="attachment_50956" align="alignnone" width="650"]Falcon UVI Falcon[/caption] UVI Falconは、アナログ・モデリング、FM、アナログ・リズム・マシン、ドローバー・オルガンや撥弦楽器のモデリング、ウェーブ・テーブルなど、さまざまなシンセシス・エンジンを組み合わせたソフト・シンセサイザー。サンプル・プレイバックもドラム・ループのスライスやタイム・ストレッチ、IRCAMのアルゴリズムを採用したグラニュラーやスクラブなど多彩な再生方法を用意している。エフェクトは80種類も実装。 また、モジュレーション・ソースは、エンベロープやLFO、ステップシーケンサーがスタンバイされ、鍵盤を押さえただけでさまざまなフレーズを奏でることもできる。さらにUVI Engineを使用した同社&サード・パーティ製音源ライブラリーを読み込むことも可能。まさにモンスター・シンセサイザーと呼ぶにふさわしい製品となっている。   [caption id="attachment_50950" align="alignnone" width="480"]uvi-repo3 数多くのアーティストへのプロデュース、作曲、アレンジ、Remixを手掛けるプロデューサー山木隆一郎氏[/caption] 講師はUVIのオフィシャル・デモソングを提供している音楽プロデューサーの山木隆一郎氏。大勢の人の前で講師を務めるのは初めてだという氏であったが、実践的かつ説得力のある解説でUVI製品の魅力を大いに感じられるセミナーとなった。 前半は UVI製品を使いながら楽曲を組み立てていくワーク・フローを紹介。まず初めに、Falconの即戦力になる豊富なプリセットからシンセ・フレーズとして使えるものを選び、アルペジエイターを使用してリアルタイムにDAWソフトMOTU DP上に楽曲の全体を象徴するリフが打ち込まれる。続いて16小節のループを走らせながらリズム、コード、シーケンス、ベース、リードなどを次々とオーバーダビング。ちなみにドラムはUVIシリーズのElectro Suite収録のDrum Shaperが使用された。キック、スネア、クラップ、ハイハットといったダンス・ミュージックに欠かせない音色を自分好みに瞬時にエディットできるのが特徴だ。 [caption id="attachment_50976" align="alignnone" width="480"]ues-drumshaper ダンスミュージックに欠かせないビートの核を素早く作成できるDrumShaper[/caption] また、トラック制作の途中でFalconを使ってゼロ・ベースからのサウンドクリエイトの方法も披露。アナログ・モデリングのSAW波形を2種類重ねただけでも分厚いブラス・サウンドを感じることができた。Faclonはオシレーター波形やエンベロープが豊富に収録されている上、自分で波形を作成したり、画像を取り込んで波形に変換することもできる。しかもCPUの許す限り波形をレイヤーしていくことができるので音作りは無限の可能性を秘めていると言っていいだろう。さらにスイッチやノブなどスクリプトを組めば自分だけのオリジナル楽器を作成することができる。このように楽曲制作と同時に音色制作も紹介され、さわやかなダンス・トラックが完成した。 [caption id="attachment_50952" align="alignnone" width="480"]uvi-repo5 友莉夏によるライブ・パフォーマンス清涼感のある力強い歌声で会場を包み込んだ[/caption] 後半は、山木氏プロデュースのR.Yamaki Produce Projectに参加しているボーカリスト友莉夏が登場。UVI製品のみで作られた特別バージョンを含む系5曲を披露し、山木氏による楽曲解説が行われた。 [caption id="" align="alignnone" width="480"]uvi-repo4 DAWソフトウェアMOTU DP上で、UVI音源のみで構築されたプロジェクトファイル[/caption] 2時間半にもおよぶセミナーとなったが、アットフォームな雰囲気の中、時間が立つのも忘れ、FalconをはじめUVIソフト音源の魅力、そしてR.Yamaki Produce Projectのライブ・パフォーマンスを楽しめる内容であった。 山木氏は「Falconに夢中で眠れない日々を送っている」と語っていたが、セミナー参加者もFalconを購入し、山木氏と同じような日々を送っているかもしれない。  

関連リンク

UVI Falcon製品Webページ http://www.uvi.net/jp/Falcon.html/ Ryuichiro Yamaki's Official & Private Webサイト http://www.studiow4m.com/ 宮地楽器神田店2F Zippal Hall http://www.miyaji.co.jp/zippalhall/    

TR-808やTR-8でのリズム構築を体感できるスマホ用ゲーム・アプリROLAND TR-REC GAMEリリース

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ローランドはリズム・マシンTR-808やTR-8のリズム・プログラミング方法をゲームにした、スマホ用ゲームアプリTR-REC GAMEを本日、App Store/Google Playでの配信を開始した。 これは、ドラム・パートがミュートされた状態の楽曲に、バス・ドラム、スネア・ドラム、ハイ・ハット、シンバルといったドラムの音色を選択し、指定されたリズムを入力していくゲームで、ステージをクリアする快感とリズムの構成や仕組みを理解しながら、本格的なダンス・ミュージックとドラム音色が楽しめる。同社のリズムマシンRoland TR-8を使ったリズム構築のチュートリアルとしても最適だ。 アプリのダウンロード、1から18ステージは無料で、19ステージ以降は有料(コインが必要)。   [caption id="attachment_47951" align="alignnone" width="650"] ▲画面の説明[/caption] 『TR-REC GAME』ダウンロードページ http://www.roland.co.jp/aira/tr_rec_game/     

ニルス・フラーム協力によるカスタムメイド・コンテンポラリー・ピアノを忠実に再現したソフト音源 NATIVE INSTRUMENTS Una Corda

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NATIVE INSTRUMENTSは、世界に一台しかない手作りのアップライト・ピアノKlavins Una Corda Pianoを忠実に再現したソフト音源Una Cordaをリリースした。 Una Cordaとはイタリア語で「一本の弦」を意味し、その名前の通り個々の鍵盤にそれぞれ一本の弦が張られたオリジナルのピアノで、ピアノ職人の名匠として知られるDavid Klavinsよって作られた。またこのピアノにはポスト・クラシカル・ピアニストとして知られるニルス・フラームが深くかかわっている。 img-ce-gallery-image-gallery_17-5ddf950edc66155254755d43049fb6e1-d サウンド・エディットは、音質の深みを調整できるだけでなく、カーテンや革、合成皮革、シルクなどの布素材を追加した時に得られる個性的なサウンドにしたり、ピアノ本体からのアンビエント、機械的なノイズ、ペダルノイズ、さらにピアニスト自身の動きや息使いなどを加えることも可能。独特な質感を持つテクスチャやパーカッシブな音質を作ることができ、クラシック、映画、ジャズ、ポップ、エレクトロニカなどの現代の音楽に新しいカラーを追求できる。   製品情報 NAITIVE INSTRUMENTS Una Corda http://www.native-instruments.com/jp/products/komplete/keys/una-corda/  

2016 Winter FOCAL PROFESSIONAL キャッシュバック・キャンペーン

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メディア・インテグレーションは、2015年12月15日(火)より2016 Winter Focal Professional キャッシュバック・キャンペーンを開始した。 期間中に対象商品を購入すると、応募したエンドユーザーを対象に商品1点につき3,000円をキャッシュバック、5.1 サラウンド・システムの購入では18,000円をキャッシュバックされる。 ■キャンペーン期間 2015 年 12 月 15 日(火) ~ 2016 年 1 月20日(水) ■ キャンペーン特設ページ URL http://www.minet.jp/brand/focal/winter_campaign_2016/ ※専用申し込み用紙のご入手、ならびに本キャンペーンの諸条件についてはキャンペーン特設ページをご参照ください。        

ユーロラック仕様のウェーブ・テーブル・オシレーター・モジュール WALDORF NW1

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 フックアップは、WALDORF初のユーロラック仕様ウェーブ・テーブル・オシレーター・モジュール、NW1を2015年12月25日(金)より発売開始する。同社が誇るウェーブ・テーブル・シンセサイザーの技術を駆使したオシレーター・モジュールで、スペクトラル・エンベロープとノイズを独立してコントロールすることが可能な先進のウェーブ・テーブル・エンジンを備えている。

 デザインはWaldorfを伝統を受け継いでおり、モジュラー・シンセサイザーの中では異色の存在感を放っており、サウンドはもちろんのこと、コレクター欲をかき立てる製品に仕上がっている。

製品情報 デジマートでこの商品を探す

WALDORF NW1
価格:オープン デジマートでこの商品を探す
【スペック】
【接続端子】●Gate:ウェーブ・テーブル・トラベルとレコーディングのトリガー、ピッチCV:1V/Oct、0V~5Vピッチ・インプット、100kΩインピーダンス●モジュレーションCV:3系統、-12V~+12Vモジュレーション・インプット、100kΩインピーダンス●出力:16Vp-p、8Hz~18kHz、470Ωインピーダンス●USB:ガルバニック絶縁されたUSBインターフェイス ●バス:EuroRack 16ピンコネクター(電源供給、CV、Gate)【メモリー容量】8MBフラッシュメモリー(うち5MBはファクトリー・テーブル)【電源】+12V、-12V、150mA【外形寸法】162.6mm(32HP)×13.3mm(3U)×25mm(W×H×D) 【重量 】500g
【問い合わせ】
フックアップ http://www.hookup.co.jp/products/waldorf/nw1/index.html

IK MULTIMEDIA 楽曲のコード検出やビート検出も可能な耳コピー楽器練習用アプリRiff Maestroリリース

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IK MULTIMEDIAは、楽曲の耳コピー、解析、反復練習をサポートするiOSデバイス、Android対応アプリRiff Maestroをリリースした。 riffmaestro iOSまたはAndroidデバイス内のミュージック・ライブラリーから、学びたい楽曲をRiff Maestroにロードすることでループ再生部分を設定したり、音高を変えずにテンポを落として再生することができる。さらにバック・グランド動作対応アプリとの同時再生も可能なので、裏で起動したAmpliTubeなどのアプリを通した音でギター、ベースを弾きながら反復練習や耳コピーする際に活用できる。 またアプリ内課金により、コード検出機能やビート検知、高品位なピッチ変更機能を追加することができる。   製品情報 IK MULTIMEDIA Riff Maestro http://www.ikmultimedia.com/riffmaestro  

“ハイレゾのいまを体感する3日間”HIGH RESOLUTION FESTIVAL at SPIRAL、2016年3月に開催決定!!

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オーディオ機器の一大潮流となっているキーワードである“ハイレゾ(Hi-Resolution)”。このハイレゾを知り、体感し、購入できるイベントが、表参道の複合文化施設SPIRALを会場にOTOTOY、本誌サウンド&レコーディング・マガジン、SPIRALの強力タッグにより実現。 2016年3月11日(金)から3月13日(日)にかけて 表参道の複合文化施設SPIRALにて「HIGH RESOLUTION FESTIVAL at SPIRAL」開催します。 このイベントは"ハイレゾの良さを様々な形で体験してもらう"というコンセプトのもと、ハイレゾ機器、音源の即売、トークイベント、ハイレゾ試聴会、さらにはライヴレコーディングなどが行われる予定です。 出演者や出展メーカーの詳細は後日発表いたします。   【イベント開催日時】 2016 年 3/11(金) 17:00~20:00 2016 年 3/12(土) 11:00~20:00 2016 年 3/13(日) 11:00~20:00 ※イベントの開催などにより若干の変更があります。 【料金】 無料 (ライヴ・レコーディング観覧には別途入場料が発生する場合あり) 【場所】 スパイラルホール(ホール&ホワイエ)ほか 〒107-0062 東京都港区南青山 5-6-23(スパイラル 3F) 【アクセス】 http://www.spiral.co.jp/a_map 【OFFICIAL HP】 http://highresofes.com 【主催】 OTOTOY、サウンド&レコーディング・マガジン、株式会社ワコールアートセンター 【関連リンク】 OTOTOY http://ototoy.jp/top/ サウンド&レコーディング・マガジン https://www.rittor-music.co.jp/magazine/sr/ SPIRAL http://www.spiral.co.jp    

【2015年12月19日渋谷にて開催】クラブ・ミュージック制作に役立つシンセやグルーブ・マシンの使い方が学べる"桜木テクノアカデミー"

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現役プロDJがマンツーマンで指導するDJスクール、"桜木DJアカデミー"にて、グルーブ・ギアやモジュラー・シンセなどのハードウェア機材をDJや制作、ライブに活用することを目的とした特別講義、桜木テクノ・アカデミーが開催される。 クラブミュージックの各ジャンルにおける音色は、そのジャンルを印象づける上で大きなウェイトを占める場合が多い。そして、シンセサイザーの原理を学ぶことは、自分のイメージをより的確に具現化する近道になる。この講座でプリセット・サウンドに頼らない、自分だけのサウンドを見つけて欲しい。 また、DJソフトウェアと、ROLAND System-100MやMidi-miniなどのアナログ機材を、ROLAND TB-3のシーケンサー部とROLAND SBX-1経由で同期させるなどの応用編まで、幅広い講義内容を予定している。   桜木テクノアカデミー シンセサイザーの基礎と応用 ~自分の音を作ろう~ 【日時】 2015年12月19日 17:00〜19:00 【料金】 2,500円 【講師】 Kazuhiro Abo (桜木DJアカデミー) HUMANDRONE aka Takaaki Shibuya 【場所】 桜木DJアカデミー 150-0002 渋谷区渋谷2-19-15 宮益坂ビルディング301号室 渋谷駅徒歩2分表参道駅徒歩13分 【申し込み先】 sakuragidj@gmail.com 【桜木DJアカデミー】 http://sda.djyummy.net/    
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