基本的なシステムの解説
①パソコン
音楽制作に使われるパソコンは、MacもしくはWindowsのマシンが主流。Windowsマシンにはパーツをカスタマイズして性能を上げられるものもありますが、Macはその自由度が低いため、なるべくハイスペックなモデルを選んでおくと後々便利です。最近はノート型でもパワフルなマシンが発売されているので、1台買って制作とライブの両方に使うのも良いでしょう。
②DAWソフト
DAWとは“Digital Audio Workstation”の略で、デジタル・レコーディング/打ち込み/ミックスといった音楽制作のあらゆる作業が行えるソフト。オーディオ(自分で録った楽器の音やサンプリングCDに入っているWAVファイルなど)とMIDIの両方を扱えます。Mac/Windowsで動作する製品と、どちらか一方に特化した製品があるため、手持ちのパソコンで使えるものを選びましょう。またパソコンのCPU性能やRAM(メモリー)の容量、ディスクの空き容量などが、欲しいDAWの動作条件を満たしているかどうかもチェックしてください。DAWにはインストゥルメント(シンセ、サンプラーなど)やエフェクトが付いていて、必要なときに必要な分をロードして使えることから“プラグイン”と総称されます。付属のプラグインだけでも音楽制作できますが、音の幅を広げるためにいろいろなメーカーのものを買い足すのも手。プラグインは“VST”や“Audio Units”という規格を使って動作するため、自分のDAWが欲しいプラグインの規格をサポートしているかどうか確認しましょう。
③オーディオ・インターフェース(オーディオI/O)
楽器やマイクの音をパソコンに高音質で入力したり、DAWの音をヘッドフォンやスピーカーから出すために必要な機材。パソコンとの接続はUSBが主流ですが、Thunderbolt接続の製品なども発売されています。
④モニター・ヘッドフォン
音楽制作には“モニター・ヘッドフォン”と呼ばれる機種が使われます。歌声や楽器の音が脚色無く再生されるため、どんな環境で聴いてもバラつきの無いサウンドを作るのに役立つのです。遮音性が高く力強い音が得られる“密閉型”、スピーカーライクな開放感あふれる音質の“オープン型”など、幾つかの種類があります。
⑤MIDIコントローラー
音楽制作用ソフトには、マウスなどで操作しにくい機能もあります。MIDIコントローラーは、そうした機能を扱いやすくするための機材。メロディの演奏や打ち込みが楽になるキーボード型のモデルをはじめ、さまざまな製品があります。パソコンとの接続はUSBが主流です。
→次は「Section① “DAWソフト”って何モノ!?」を読んでみよう!
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