音質だけでなく人体への影響も配慮した
独自のテクノロジーを搭載
DC16はアルミ一体成形のパネルとスチール・シャーシががっちりとした印象。大ぶりだが、エンコーダーやフェーダーの配置に十分なスパンを持たせ、視認性の良いスクリーンも相まって高級感を醸し出している。トップ・パネル奥にはiPadを3枚立てかけられるスリットがあり、センサー・スイッチを内蔵。iPadをステージに持って行って操作した後に再びここに置くと、自動的に元の画面に戻るといった細かい気遣いがある。
17本の100mmモーター・フェーダーの上にはエンコーダーと、チャンネル名やパラメーターが表示される調光フルカラー・バックライトTFT画面。大きな文字とアイコンが目立つ。面白いのは任意の画像がアサイン可能な点。その上部には各チャンネルのヘッド・アンプやEQ、ダイナミクスの代表的なパラメーターが配置されており、チャンネル・セレクト・ボタンを併用すると全エンコーダーでより詳細な操作ができるようになる。
左側のグループ・セレクターでは、VCAやカスタム・フェーダー・グループの切り替えを行う。右側にはミックス・セレクターがあり、各AUX出力やサブグループなど出力の切り替えが可能。どちらもアサインされているバンクと名前が表示され、直感的で操作しやすい。
DL32Rは、信号入出力とエンジンを担う。iPadでの操作で単体運用も可能だ。上部後方にはWi-Fiルーターやハード・ディスクなどをベルト止めできる。また、AxisではDC16との接続用にDanteカードが装着される。
AxisにはiPadでの操作が必須だ。大まかな部分はDC16でも可能だが、各種設定や細部パラメーターなどを操作するのに最低1台は必要となる。スリット部に置くiPadはそれぞれA/B/Cと画面を振り分け、セレクト・ボタンに応じて画面を切り替えたり、1つ前に選択したチャンネルをB画面に出したり、すべての入出力のメーターを固定で表示するなど、フレキシブルな設定が可能だ。iPadアプリMaster Faderは無償で入手でき、有線接続したiPadでステレオの音源再生/録音にも対応。ちなみに最大で20台のiPadを接続可能で、それぞれで操作するパラメーターを設定できる。モニター・ミックスの操作をステージ上の演奏者自身に委ねる際に便利だ。
DC16とDL32R間はDante接続で、他のDante対応デバイスも接続可能。DL32Rは32×32、DC16は4×4のDanteネットワークを構築できるが、別途AUDINATE Dante Controllerでの設定が必要となる。なお1台のDL32Rに対し、DC16は最大4台接続可能(別途ギガビットL2スイッチが必要)。FOHとモニターでサーフェスを分けることができる。
滑らかで操作しやすいフェーダー
Dante接続による拡張性も魅力
DL32RのAD/DAは24ビット/48kHzで、入力バスはモノラル・インプット32ch+モノラル・リターン4ch+ステレオ内蔵FXリターン×3(モノラルはステレオ・リンク可能)。なおチャンネル単位でA/B切り替えで入力ソースをアサインすることができる。これはUSB接続したコンピューターやハード・ディスク内のマルチトラック音源を再生するときに便利な機能だ(録音も可能)。出力バスはメイン(L/R)、ステレオ・リンク可能な14AUX+6マトリクス+6サブグループの計28chあり、パラメトリックEQ、グラフィックEQ、ディレイ、コンプなどは全出力バスで使用可能。一方、チャンネル・ストリップには4バンド・パラメトリックEQ+ハイパス・フィルター、ゲート、コンプが使用できる(サブグループとリターンはパラメトリックEQ、コンプのみ)。
フェーダーは、間隔にゆとりがあるのに加え、非常に滑らかで操作しやすい。フェーダー横のLEDチャンネル・メーターとゲイン・リダクション・メーターも分かりやすく、実音に遅れること無く追随しているのも良いポイントだ。右手前にはBANKセレクトなど多用するボタン類が機能的に配置されているのもうれしい。
音質については、ヘッド・アンプに定評あるOnyx+を採用し、非常に滑らかでデジタルくささも皆無だ。FXバスでのリバーブ2系統とディレイも直感的で分かりやすいし、このクラスでは十分な音質。エフェクトの操作はiPadからの方が分かりやすかった。
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AxisはiPad操作ミキサーの先駆であるDL32Rに物理的なフェーダーを加えて安心感を提供してくれる。さらに、やはりフェーダーでの操作でしかなし得ない応答性や微妙なミックスというのも絶対あるだろう。またAxisとして完結するだけでなくDante対応機器と接続できることは、無限の可能性を持っている。これはMACKIE.にとって意欲的な発展とも言えるだろう。
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![▲DL32R(市場予想価格228,000円前後)。Axisではリア・パネルにDL Dante Expansion Card(市場予想価格59,800円前後)を装着済み]()
▲DL32R(市場予想価格228,000円前後)。Axisではリア・パネルにDL Dante Expansion Card(市場予想価格59,800円前後)を装着済み[/caption]
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![▲DL32Rのリア・パネル。ファン×2の右にオプションのDL Dante Expansion Cardがインストールされており、Dante(EtherCON)×2とWi-Fiルーター接続用端子(RJ45)が並ぶ。右のUSB端子×2はそれぞれハード・ディスクとコンピューターに接続し32trマルチ録音/再生に使う]()
▲DL32Rのリア・パネル。ファン×2の右にオプションのDL Dante Expansion Cardがインストールされており、Dante(EtherCON)×2とWi-Fiルーター接続用端子(RJ45)が並ぶ。右のUSB端子×2はそれぞれハード・ディスクとコンピューターに接続し32trマルチ録音/再生に使う[/caption]
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![▲DC16のリア・パネル。左からトークバック・マイク入力(XLR)、ステレオ入力(ステレオ・ミニ)、モニター出力L/R(TRSフォーン)、フット・スイッチ入力(フォーン)、Dante(EtherCON)×2、Wi-Fiルーター用端子(RJ45)、iPad用USB端子×3(2つは充電専用)、電源部の右にランプ端子]()
▲DC16のリア・パネル。左からトークバック・マイク入力(XLR)、ステレオ入力(ステレオ・ミニ)、モニター出力L/R(TRSフォーン)、フット・スイッチ入力(フォーン)、Dante(EtherCON)×2、Wi-Fiルーター用端子(RJ45)、iPad用USB端子×3(2つは充電専用)、電源部の右にランプ端子[/caption]
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サウンド&レコーディング・マガジン 2017年2月号より)